組織開発の実践と学習のコミュニティ

【会員自主企画勉強会 ODNJチーム共創活動】 ODNJゲシュタルト療法研究部会 第17回のご案内

テーマ:『場の理論』から紐解く組織変革とグループダイナミクス
〜個人を変えるのではなく、場を変える。ゲシュタルト療法と組織開発の接点〜

組織開発(OD)やチームビルディングの現場で、「場の空気」「場の力」「場の理論」という言葉を耳にしない日はありません。 しかし――そもそも「場」とは何でしょうか? そして、私たちはその「場」にどのように介入し、変容を生み出すことができるのでしょうか。
多くの実践者が「関係性の向上」や「グループダイナミクス」を意識しながらも、現場で人が動かないと、つい「あの人のモチベーションが低い」「リーダーシップが足りない」と、問題を個人の内面や資質へと指摘しまいがちです。また、一般的なコンサルティングのように「正しい分析や正論(推進力)」をぶつけることで、かえって現場の防衛や抵抗を招いてしまった経験を持つ方も少なくないはずです。
組織開発の基盤には、クルト・レヴィンが提唱した「場の理論」と「グループダイナミクス」が存在します。そして、この系譜を受け継ぎ、「個と環境のあいだで今起きている現象」に徹底的に着目してきた心理療法がゲシュタルト療法です。
今回の研究部会では、何となく使われがちな「場の理論」の源流(物理学・心理学)を紐解きながら、個人の心理療法であるゲシュタルト療法がどのように「場の理論」を臨床へと統合し、さらに関係論的ゲシュタルトへと進化させていったのかを探究します。 「個ではなくシステムに着目する」とはどういうことなのか。そして、ファシリテーターとしてどのように場に「サポート(地)」を提供し、組織本来の自己調整能力を引き出すのか。理論の歴史的背景から、明日からのOD実践で使える具体的なヒントまでを深く学んでいきます。

このセミナーで得られる3つの学び

  • 「場の理論」の成り立ちとグループダイナミクスの本質を理解する
    物理学のニュートン力学から電磁気学への転換、ゲシュタルト心理学の成立、そしてクルト・レヴィンによるグループ・ダイナミクスへの発展をたどります。「部分の集まりとして全体を見る」のではなく、「全体との関係から部分を理解する」というゲシュタルトの基本的な考え方を学びます。また、一般的な問題解決型コンサルティングと組織開発の違いについても、理論的な背景から整理します。
  • ゲシュタルト療法の視点を「組織システム」に応用するヒントを掴む
    個人の内面を探るアプローチから、「自己と環境の接触境界」に着目するアプローチへのパラダイムシフトを学びます。パーレットが提唱した「5大原則」を通じて、職場で起きる問題行動を「個人の資質」ではなく「システム全体の声(現れ)」として見立て直す視座を身につけます。
  • 「介入する(Doing)」から「場を支える(Being)」へのスタンス変革
    ローラ・パールズが重視した「地(サポート)」の概念を学びます。力づくで変化(図)を迫るのではなく、足元の安心や関係性という「地(サポート)」を整えることで、抵抗を緩め、チームが自然と自走・変容し始めるファシリテーターとしてのありかたについて考えます。

具体的な内容(プログラム/全体の流れ)

  • ニュートン力学から電磁気学へ「場の理論」が生まれた物理学の変遷
    ニュートン力学的世界観(個別の物体の衝突)から、マクスウェルの電磁気学(空間そのものが力を媒介する動的な場)への大転換。
  • ヴォルフガング・ケーラーによるゲシュタルト心理学への応用
    要素の足し算ではなく「全体性(ゲシュタルト)」が部分を規定する。脳と知覚の場の力学。
  • “個人と環境の相互作用(ライフスペース)”全体として捉える「場の理論」
    アリストテレス的思考から「ガリレオ的(場の力学)思考」への転換行動の数式 B = f(P, E) と生活空間
  • クルト・レヴィンによるグループ・ダイナミクスの発展と組織開発への影響
    「個を変えようとするよりも、環境(集団規範)を変える方が容易である」――力場分析と集団決定の実験から学ぶ変革の法則。
  • ゲシュタルト療法による心理療法への応用
    個人の心の内面を分析する精神分析からの脱却。
    「環境と自己のあいだにある接触境界」で起きることに着目し、今ここで立ち現れる図と地の力学を扱うセラピーの確立。
  • マルコム・パーレットによる場の理論の5大原則
    場の理論の5大原則(「体制化」「同時性」「特異性」「変化のプロセス」「有意義な関連性」)の解説。
    ファシリテーター自身も場の一部であること(客観的観察者の否定と Use of Self)
  • 場の理論を実際にどうODで使うのか。
    ローラ・パールズの「サポート」から学ぶ、組織開発での場への働きかけ

内容は随時変更される可能性がございますので、予めご了承ください。

こんな悩みを抱えている方におすすめです

  • 「場の空気」や「グループダイナミクス」という言葉を曖昧に使っており、理論的な背景を整理したい方
  • 正論やアドバイスを伝えても、クライアントやメンバーの強い抵抗・防衛にぶつかってしまう方
  • ゲシュタルト療法の哲学やアプローチを、個人のセラピーにとどまらず組織やチームへの関わりにどう接続するのか知りたい方
  • OD実践者・ファシリテーターとして、自分自身のあり方(Use of Self)を磨きたい方

※本セミナーは、前回までの内容を踏まえつつ構成されていますが、初めての方でも十分に理解し、実践できる内容となっています。実践できる内容となっておりますので、奮ってご参加ください。

チケットについて

チケットはリアルでの会場参加、オンラインでのカメラオン参加、オンライン聞くのみor録画視聴の3種類がございます。ご希望に合わせてお選びください。
ディスカッション、質問などは、リアル及びオンラインカメラオン参加の方までとなります。申し込まれた全ての方に、後日録画したものを編集してお送りします。ただし、デモワークについては本人の希望によりカットされる場合がございますので、ご了承ください。

開催情報

開催日 2026年12月2日(水)19:30 – 21:30
開催方式 ハイブリッド(対面 & オンライン)
対面開催場所 東京代々木(企画経営アカデミーセミナールーム)
東京都渋谷区千駄ヶ谷4-3-1 シャロン・ド・シャポービル603
(北参道駅徒歩1分、代々木駅徒歩6分)

参加条件・費用

参加条件 ODNJ会員、またはODNJ入会を検討されている外部の方(事前に teams@odnj.org へご連絡ください)
参加費 会員)1,000円
一般)1,200円(ODNJに入会を検討されている方)

ODNJゲシュタルト療法研究会について

研究会の目的

OD実践者としてUse of Selfを実践できるようになり、ファシリテーション能力を向上させること

ファシリテーター:大槻貴志

  • 企画経営アカデミー株式会社 代表取締役
  • ゲシュタルト療法士
  • ゲシュタルト療法学会元評議員 早稲田大学卒業後、キヤノンに入社。 キヤノンでは経営人材育成コースに配属され、リーダーシップ及び組織開発の基礎をたたき込まれる。 組織開発コンサルタントとしては、社員の無用なストレスを無くすことをミッションとして、組織のウェルビーイング向上の働きかけを大企業から中小企業まで行っている。 現在はゲシュタルト療法の探求をさらに進める一方で、ビジネスとどう融合させるか、日夜研究中。

スーパーバイザー

ゲシュタルトネットワークジャパン代表理事百武 正嗣

対象となる方

  • 社内における組織の問題を解決したいと思っている方、している方
  • 組織開発コンサルタントとしての仕事をされている方
  • 組織開発のトレーニングを受けたことがある方
  • ゲシュタルト療法を組織開発にどう応用するのか、ディスカッションする時間などありますので、組織開発に関する最低限の知識と経験は必要となります。
  • ODNJ入会を検討している外部の方(事前にteams@odnj.orgへご連絡ください)
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