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「ODNJ Future Conference(未来カンファレンス)2023」開催報告

2023年3月2日、特定非営利活動法人OD Network Japan(以下、ODNJ)主催のカンファレンス「ODNJ Future Conference(未来カンファレンス)2023」が、東京・大手町(3×3 Lab Future)にて開催されました。

オープニング

テーマは「Web3時代の自律型組織を考える ~イノベーションをうむ企業DAO(自立分散組織)の可能性~」ということで、当日はWeb3やDAOの専門家、自律分散的な組織のあり方に知見のあるメンバーがそれぞれ登壇し、講演およびパネルディスカッションを展開して盛り上がりを見せました。

※DAO:Decentralized Autonomous Organization(自律型分散組織)の略

清宮 普美代(ODNJ 理事)

最初にビデオメッセージをお寄せいただいたのは、衆議院議員の平 将明氏です。平氏は自民党デジタル社会推進本部web3プロジェクトチームの座長を務めており、2022年3月発表の「NFTホワイトペーパー(案)」や同年12月発表の「web3政策に関する中間提言」など、我が国のweb3にまつわる法制の整備やエコシステムの構築に尽力されている人物です。スピーチでは「あらゆる局面でDAOが活用され、さらには組織の本流にもDAOの仕組みをビルドインしていく流れは不可避である」ことが強調され、それに向けた環境整備の必要性と国会等における提言等への姿勢が示されました。

平 将明氏(衆議院議員・自民党web3PT座長)のビデオメッセージ

ONE JAPAN 共同発起人・共同代表の濱松 誠氏

続いてオープニングスピーチとして登壇したのは、ONE JAPAN 共同発起人・共同代表の濱松 誠氏です。ONE JAPANと言えば、「挑戦の文化をつくる」をミッションに掲げ、大企業の若手・中堅社員を中心とした約50の企業内有志団体が集う実践コミュニティ(Communities of Practice)を運営する団体です。当日は、企業内実践コミュニティ「One Panasonic」の説明や、各種活動内容の報告、さらには自律分散型組織の鍵として複数のキーポイントが、濱松氏による体験知とともに提示されました。

濱松 誠氏(ONE JAPAN 共同発起人・共同代表)

キーノートスピーチの後は、カンファレンス参加者同士によるグループディスカッションに向けた情報のインプットの時間が設けられました。

ODNJメンバーからは、「これからの組織開発」に向けた意義の説明や、ODNJ法人委員会へのヒアリングをベースにした「未来シナリオ予測」(確実に起こっていること、起こらなさそうなこと等)が共有されました。

渡邊 寿美子(ODNJ 理事)

また、DAOの立ち上げ支援サービス等を手掛けるDAO総研 Founderの遠藤 太一郎氏からは、「Web3とDAOの基礎」というタイトルで、昨今のWeb3を取り巻く社会および技術環境の説明や、具体的なDAOの仕組みの解説がなされました。

遠藤 太一郎氏(DAO総研 Founder)

その後、「DAOを使って自分だったらどんなことをやりたいか」「DAOを使うにあたっての不都合や不安などは何か」という議題で参加者同士によるグループディスカッションがなされ、以下のような意見・感想が会場からシェアされました。

「企業活動の中でも新規事業を立ち上げる場合は、会社内でも同じ評価基準じゃなかったりするので、治外法権的にDAOを使えるのではないかと感じた」

「企業内DAOにて7:3で意見が分かれた際に、7割の意見に賛同できない3割の人たちは、臨機応変にそのDAOを抜けて別のDAOを立ち上げればいいとのアドバイスをいただいて、たしかにそうだと感じた」

最後に基調対話セッションとして、DAO総研 パートナーの藤野 貴教氏モデレーションのもとで登壇者全員によるパネルディスカッションが行われ、企業におけるDAOの活用用途や具体的なDAO運営事例の紹介、さらにはDAOを運営する上での実践的なアドバイス等について、各登壇者の立場からコメントがなされました。

各セッションの登壇者達とモデレーターの藤野 貴教氏(DAO総研 パートナー)※写真右

当日、会場およびオンラインでご参加いただいた皆さま、誠にありがとうございました。
当日のより詳しい様子は、DAO総研メディアサイトに掲載しております。

DAO総研メディア

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