(レポート)ポジティブ組織活性化・AI分科会 第2回会合 | OD Network Japan

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(レポート)ポジティブ組織活性化・AI分科会 第2回会合

第二回ポジティブ組織活性化・AI分科会が2013年4月23日(火)に開催されました.

30名を超す参加者を前に、今回はAIの基礎となる「社会構成主義(Social Constructionism)」を中心に渡辺誠氏、西川耕平氏、香取一昭氏にお話しして頂き、

話題提供を元にして30分ほどのダイアログタイムが設けられました。

その後、参加者からの質問を3人が受け、回答しました。

 

最初の登壇者は西川教授による「社会構成主義とは」です。

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ケン・ガーゲンの書いた“An Invitation to Social Construction” *1から社会構成主義についてご紹介頂きました。

 

「社会構成を支える5の前提」は以下の通りです。

 

1             社会を理解する方法は、そこにあるものによって制約されない。

The way in which we understand the world is not required by “what there is.”

2             社会を描写したり、説明したりする方法は、関係性の産物である。

The ways in which we describe and explain the world are the outcomes of            relationship.

3             社会的にあるリアリティから意義が作り上げられる。

Constructions gain their significance from their social reality.

4             私達が描写したり、説明したりすることが、将来を形作る。

As we describe and explain, so do we fashion our future.

5             世の中で当たり前とされていることをもう一度考えてみる事が、将来のより良い生活のために重要である。

Reflection on our taken-for-granted worlds is vital to our future well-being.

 

西川先生曰く、我々の「言葉」に意味を与えているものは社会との関係性である。

「過去の伝統に囚われず詩人のように言葉を紡ぎ、現実を紡ぐ」という言葉に「社会構成主義」がどの様なものであるかが表わされている様に感じます

 

次は、渡辺さんによる「Taos  Institute 20 に参加して」です。

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渡辺さんは4月9日からから13日までアメリカ、ミューメキシコ州、タオスを訪問し、Taos Instituteの20回記念コンファレンスに参加してきました。

 

「TAOS Institute」*2)とは社会構成主義の啓蒙をしている非営利組織です。博士(phD)を輩出する学校でもあります。受講者はネットワーク、スカイプで学ぶという学習スタイルをご紹介されました。学校のほかに、ワークショップや、コンファレンスを行っているとのことです。

 

出席した、コンファレンスでは、ポジティブ心理学・AI・社会構成主義などのテーマが並び、そこで対話(ダイアログ)をして、お互いの理解を深めるような内容だったことが報告されました。

 

社会構成主義の第一人者である ケン・ガーゲン、メリー・ガーゲン、それに、AIの第一人者であるダイアナ・ホイットニーの鼎談をビデオメッセージと言う形でご紹介頂きました。渡辺さんが、3人に依頼して、ランチタイムミーティングを設定した際に、収録してきたものです。

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最初の5分間を翻訳して、会場で上映しました。

英語ですが、リンクは以下の通りです。


https://www.youtube.com/watc h?v=foe9pALpoV4


https://www.youtube.com/watch?v=3ZNvq4Fr8EA

 

また、最初の5分間の翻訳PDFは添付の通りです。

→ ビデオの翻訳 社会構成主義とは

 

先ずダイアナより「端的に言うと社会構成主義とは何ですか」と言う問いがあり、

それについてケン・ガーデンは次のように答えました。

 

「社会構成主義については“もの”のように固まった考えは無いのです。

私は社会構成主義とはダイアログの連続と思っています。知識、客観性などなどの世界を動き回って、考え方を再構成するのです。われわれが考えているリアリティとか、理由とか、良し悪しの判断とかは、我々の関係性から来る副産物と思っています。リアルであると言われることをそのまま取り入れたり、外の世界(の考えを)そのまま取り入たりするのではないのです。」

 

渡辺さんのお話の中で特に響いたこととして「社会構成主義は正解がない」事。「事実とか現実は関係性の中で作り上げられるものだ」ということでした。また、またビデオでは「大学教授の研究者の主張も2人子供を持っている親の主張もすべて同じで、どれが優れていて1級の考えとか、どれが2級の考えとかは無い」ということに心を惹かれました。

 

 

最後に香取さんによる「AIと社会構成主義」の発表がありました。

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まずAIの基本と言うべき3要素を振返り、そこからの「ダイアナ・ホイットニー流のAI」としてAIの基本を4つ、ご紹介頂きました。

1)社会構成主義がベースにある

2)ポジティブ心理学はAIのベースではないが、AIをサポートする理論である

3)ポジティブ心理学は個人をベースにして生まれてきたが、AIは組織を変えようとして生まれてきた

4)AIの背景にスピリチュアリティをあげられる

 

またODとAIの違い、セミナーを通じての感想を語って頂きました。

特に香取さんは、「同時に参加していたメリーさんからもらったお手製のハート形シールに(なんとコメント入り!)大変感激した」と語られていました。

 

お三人による「社会構成主義」の情報提供の後、30分程ダイアログタイムが設けられました。

テーマは「社会構成主義を現場で活かすと何が起こせるのだろう」

各テーブルともそれぞれ思い思いに、今学んだことを元に「自分たちが取込むには」を真剣に語り合いました。

 

最後の質問の時間でさらに理解を深めました。

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2時間では時間が足りなく感じるくらい盛り沢山の良い会合に感じました。

 

 

次回の「ポジティブ組織活性化・AI分科会」は6月25日火曜日に、目黒区中目黒住区センターで開催される予定です。

 

(報告:斉藤雅敏)

 

参考:

*1) Kenneth Gergen, “An Invitation to Social Construction”

http://www.amazon.co.jp/Invitation-Social-Construction-Kenneth-Gergen/dp/1412923018/

Relational Being: Beyond Self and Community (Oxford Studies in Physics)

http://www.amazon.co.jp/Relational-Being-Community-Studies-Physics/dp/0195305388/

 

*2)タオスインステテュート Taos Institute

http://www.taosinstitute.net/

 

 

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