登壇者:室伏順子(ソフィアヒューマンキャピタル株式会社 代表取締役社長)
日 時:8月30日(土) 15:00〜16:30
場 所:D402号室

講演内容

官僚化の進んだ巨大組織を変革する。長年、この難題に取り組んできた経験から、「言葉」に注目した変革の手法をご紹介します。

言うまでもありませんが、わたしたちは「言葉」を使って仕事をしています。日常的な業務の報告や仕事の指示はもちろん、条件の交渉、葛藤の調整、合意の形成、すべては「言葉」を使って遂行されています。そう考えると、組織活動とは、そこで使われている「言葉」の集合としてとらえることができるかもしれません。どんな組織にも独特の「言葉」が流通しており、そのボキャブラリーが組織文化を色濃く反映しています。だからこそ、そこに流通している「言葉」の一部でも変えることができれば、組織を変革していける可能性があるのです。

ただ「言葉」を変えるといっても、闇雲にポジティブな「言葉」を投入すればいいわけではありません。どんな組織にも効く魔法の「言葉」などというものもありません。そもそも、その組織の内部にいる人は自分たちの「言葉」の特殊性には気づきにくいものです。また、大きな組織になるほど新しい「言葉」は、広く、深く浸透するまえに既存のボキャブラリーのなかに埋もれてしまいます。しかし、その組織の課題を本当に反映するキーワードを見出すことができれば、その「言葉」は変革推進の強力なリソースとして組織のすみずみまで届いていきます。

では、そんな強力な「言葉」をどのように探せばいいのでしょうか。そこには簡単な公式や手法に還元できない難しさがあります。本セッションでは、「言葉」によって変革していった組織の事例を交えつつ、一見ありふれた「言葉」というリソースの潜在的な可能性について、皆さんと一緒に考えていきたいと思います。ディスカッションを通して、皆さんの生の「言葉」をお聞かせいただけることも期待しています。

登壇者情報

早稲田大学法学部卒業後、横浜国立大学教育学部大学院にて臨床心理学、米コーネル大学にてコミュニケーションスキルを学ぶ。
ウイルソン・ラーニング・ワールド・ワイド社にて、リーダー、SE、営業向けスキルトレーニングの研究開発、トレーニングを担当。
1999年、ソフィア ヒューマン キャピタル株式会社を設立し、代表取締役に就任。
民営化、上場、チェンジマネジメントなど組織変革をサポートするための新入社員から経営トップまでのスキルアップとマインド変容を得意とする。
5万人を育成した経験から、参加者の学習意欲を引き出し、学ぶことを心から楽しんでいただくため、双方向性とカスタマイズを重視したオリジナルのトレーニングメソッドを確立。

【実績】
NTTソフト、3M、トヨタ、IBM、日本調剤、HP、郵政、日立、ヤンマー、全国共済農業協同組合連合会、電源開発(Jパワー)ほか

【著書】
『苦手なタイプを攻略するソーシャルスタイル仕事術』(クロス・メディア・パブリッシング)
『お客さまを感動させる魔法の話し方』(中経出版)
『夢がかなう「10枚のカード」の使いかた』(すばる舎)
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